2016年2月20日土曜日

火吹竹

ひと冬を火鉢と過ごしてきた
このところ春めいてきたので、毎日炭を熾すことはやってないが、
まだ出番はありそうだ

炭を火起こし器に入れ、ガス台に載せて炭をおこしていく
お尻が赤くなってきた炭を火箸を使って火鉢に移し、灰のくぼみに炭を置いていく

たいがいの場合、それで炭は燃えてくれる
ただ、炭の置き方によっては、勢いが出ないこともある
そのときは、火吹き竹の出番

勢いがよすぎると、灰が飛ぶ
かといって、弱すぎると助けにならない
なかなか微妙な息加減が求められる

炭というのは、単独では勢いが出ない
片方の火が、相方の炭に照り、
その相方の火の照り返しが自分の方に戻ってきはじめると勢いが出てくる
双方の炭の間でやりとりが生まれてくれば大丈夫
そのやりとりを促すために息を送っていく

炭に向かって吹いてもだめで、炭と炭の間めがけて吹いていく
科学的に簡単に説明できてしまうことに違いないが、やってみると面白い
炭と炭がくっつきすぎてもだめだし、離れすぎてもだめ
炭の並べ方にもコツがいる

火を扱うときには、さすが誰しも慎重になる
この緊張感が魅力でもある