2021年7月27日火曜日

最適解

最適解ってなんなのと訊かれた。
わかりやすくいえば、数ある選択肢の中のどれを選ぶのがベストなのかという話。
たとえば、今回の次男坊家出事件。東京駅にたどり着く前に引き返すところから、「ジージんちの子どもになる」ところまで千通りの可能性があったはずで、そのすべての可能性を排除することなしに、刻刻変化していく状況の中でベストな答えを探っていくということ。「ジージんちの子どもになる」なんて可能性はゼロでしょ、と言われても、ぜんぜんゼロではない。もし、次男坊が京都にいる間に、関東に大地震が来たら、そのまま、僕らが育てなきゃならない可能性だってある。もちろん、その逆のケースだってあり得るわけだけれど。そういう千通りの可能性引き受ける覚悟を踏まえた上でのこれしかないという答え、それを僕は最適解と呼んでいる。解決案とはちがうし、妥協案でもない。

僕の千葉通いについても同じことがいえる。
別に、娘に頼まれて千葉通いをはじめたわけではない。千通りの可能性の中から、その道が選択された。選択されたというより、それが最適解として立ち現れたという方が、僕の実感に近い。「娘さんたちと同居しちゃいなさいよ」とアドバイスをしてくれる人もいたが、その言葉が娘に寄り添った親切心から出てきていることは認めるとして、僕のこれまでの人生へのリスペクトの欠如と、その安易さに脱力した記憶がある。ひとつの解決案であったかもしれないが、それは最適解ではないだろう。

最適解が、唯一の道として、いきなり現れることもある。6年前の京都引っ越しがそうだった。その後の大変動を振り返ると、われながら苦笑するしかないのだけれど。

2021年7月26日月曜日

次男坊の大冒険 3

 ママに失恋した記憶が強烈に残ってるんだ。次男の頑なさの元を探っていくとこういうことになる。きっと、次男一般、そんな傷を負って生きてきてるんだろうなと想像する。僕は長男だし、娘は一人っ子だから、次男の気持ちはわからない。娘には、一人でお迎えに来られればいいねとアドバイス。ただ、子供二人置いてでかけてくるのはハードルが高い。 

 二日目の夜は三人とも爆睡。朝9時近くまで寝てしまった。気がつくと娘から「今日、一人で日帰りでお迎えにくる」とのラインが入っている。お、なかなかやるな。せっかくだから、トロッコ列車に乗せてあげようと計画するが、子供二人置いてきているので、早めに帰るしかないらしく、我が家にも寄らず、京都駅で待ち合わせることにした。次男には内緒。さて、どうなっちゃうんだろう。
 
 京都駅までバスで移動。駅は思いの外閑散としていて、お昼時なのに待ち合わせ場所にしたイノダの前に席待ちの行列もなく、すんなり席に案内される。僕はステーキランチ、ネーネはあんみつ、次男はフルーツパフェを注文。品物が出てきた頃、ママ到着。が、次男無言で黙々とパフェに向かう。大人同士の会話がはじまり、時折、次男に言葉をかけても、ひたすらパフェに向かう。ママが注文したケーキを「食べる?」と訊かれたあたりから、ようやく声が出てくる。この場に及んで「ジージんちの子になる」と言い出したらどうしようと、どきどきしながらジージとネーネは親子の会話を聞いている。

  「ママと新幹線で帰る」という言葉が発せられたときには、一気に緊張が緩んだ。そこからはもう手のひら返しで、さっさとバイバイと手を振って、野外保育の仲間たちにお土産を買うのだと、ママと手をつないでイノダを出ていった。

  いや〜。まったく楽しい三日間だったよ。そして、間違いなく、これが最適解。

2021年7月24日土曜日

次男坊の大冒険 2

 着替え荷物の中に、紙パンツも歯ブラシも入ってないことを発見し夜の買い出しに。野外保育で野山を歩き回っているから体力はあるのだが、コンクリートの上を歩くには不慣れな様子で、途中、ちゃっかりネーネに抱っこしてもらっている。最初に入ったドラッグストア。なんと紙パンツ置いてないという。大人用紙パンツは山とあるのに。少子高齢化日本の現実にいささかショックを受ける。二軒目のお店には置いていたのでことなきを得る。月を見ながら三人連れで歩いていると、三十年前の子育てしていた時代が甦る。三歳児、やや不安そうな表情を見せるが、元気を装っている。

  移動の疲れが出たのか、9時過ぎには寝てしまい、翌日は6時にお目覚め。元気やな〜。三人サンダル履きで朝の散歩にでかけることにした。開放されている開門時間前の龍安寺のお庭へ。池は蓮の花でにぎやか。ウォーキングの人も多い。子連れが珍しいのか声を掛けられる。娘んちの子どもたち、挨拶だけはちゃんとするので、みなさん目を細める。帰ってきて、バナナとヨーグルトの朝食。まだ9時前だ。心細げな表情を時折見せるのだけれど、気丈に振る舞っている。午前中、ネーネと約束しいてた絵本を借りに図書館へ。次から次へ、絵本を渡してくる。借り出し枠全部使い、十冊借りる。絵本重い。暑いし重いし、思わず普段乗らないタクシーで帰宅。

 夕方、ママにテレビ電話を掛ける。画面の向こうにはママと居残りの兄弟ふたり。長男は少し羨ましそう。次男は相変わらず平気を装っている。決して弱音を吐かない。ママに当てつけるように「ジージんちの子になる」とおっしゃる。なんでこんなに頑ななんだろう。こんな性格だと真意が伝わらなくて将来大失恋しちゃうぞ、とジージとネーネは不憫に思う。



2021年7月21日水曜日

次男坊の大冒険 1

 「ジージんちに行く〜」と着替えをリュックに詰めて出発をせかす三歳児(正確には三歳半)。その勢いに気圧されて僕も荷物をまとめはじめる。これまで何度も同じ会話をしてきたけれど、今回はなぜか本気度がちがう。

 三人兄弟の真ん中というのはなかなか大変だ。仲は良いのだけれど、一歳上のお兄ちゃんには知力腕力ともかなわない。ときには理不尽と思われる暴力を加えられる。生後十ヶ月になったばかりの下の子にはみんなの注意が集まる。三兄弟を観察するようになって、「三人寄れば社会ができる」という晴哉先生の言葉が腑に落ちた。長男がお泊りキャンプで留守したときの次男の穏やかな顔。いつも八つ当たりしている三男にも優しく接していた。

 その次男がどうしてもジージんちに行くと主張する。ジージんちの子供になるとまでおっしゃる。三歳児にも家出願望ってあるんだと感心。しかし、普通それを実現しようと行動するか? 連れて帰るのはいいんだけれど、いつ連れ戻せるか計算が立たない。なんせ、京都は千葉から遠い。家出幇助の旅はこうしてはじまった。

 千葉に通いはじめて一年と四ヶ月。慣れたといえば慣れた。ただ、子連れでの移動ははじめてで、だいぶ勝手が違う。日暮里経由で移動したのだけれど、え、東京駅ってこんなに遠かったっけと、いきなり距離時間感覚がひとりのときと随分違うことに戸惑う。新幹線に乗っても、「京都まだ〜」という孫の問いに、「京都遠いね〜」と答え、こんな長距離移動を毎月繰り返してきたことに我ながら驚く。5時間かけて我が家に到着。電車5本を乗り継いでやってきたことになる。よく来たな〜、三歳児。

2013年10月26日土曜日

day 30 帰国

大遠征も終わりです
足かけ一ヶ月30日の旅となりました
最後はなんとビジネスクラスの席でフルフラットの状態で寝て帰って来ました
話として上手く出来過ぎていますね

いったい何人の人と会ったのでしょう?
多くの人に支えられての旅でした
まずは皆様に感謝
ヨコタさん、ホシノさんをはじめとするドイツ稽古会の皆様
パリでお世話になった西田さんご夫妻と農園主のクリストフ氏
そして、ブラジルの田中敏行さんとその愉快な仲間たち
ちょっと濃密すぎて、この経験を消化するには何ヶ月もかかりそうです

このブログをマメに読みに来てくださった方たちにも感謝
稽古にも来てくださいw

ブログの更新は、すべてipad miniでやりました
各国ともwifiが随分普及していたので、ほぼ日替わり更新が可能でした
日本との連絡はLineが一番確実
FusionのSMARTalkはネット環境によって使えないケースもありました
ブラジルの人たちはfacebookを活用してましたね

ということで、この"road to brasil"リアルタイム編はおしまいです
次はまとめ編書きます

【成田にて】

day 29 ヘルシンキ

袖すり合うも多少の縁
フィンエアーの用意してくれたホテルに向かうバスに
乗り合わせた日本人6人
中年のご夫婦2組+パリに留学予定のピアニストの卵+私
一緒に晩御飯を食べているうちに、
翌日一緒にヘルシンキ市内を回りましょうという話になる

三年前、ドイツ稽古会の帰り、
途中降機して何泊かしたことはあるが、
石の教会があったなという程度の記憶で、
ガイドとしては役に立ちそうもない

朝食を済ませ、ホテルをチェックアウトして、いざ出発
息が白くなるほどの寒風に震えながら市内往きのバスを待つ
まずは中央駅を起点に
大聖堂〜マーケットプレイス〜Suomenlinnaと呼ばれている海上要塞を
目指すことにする

ヘルシンキ一泊+半日観光というのは、
30時間の苦行転じて48時間の大名旅行となる
みたいな予期せぬ展開

これで日本へ軟着陸できそうだ




2013年10月25日金曜日

day 27-28 寄り道

サンパウローパリーヘルシンキー成田
地球を半周するわけだから、さすがに遠い

サンパウロ空港に向かう途中、公設市場に寄ってくれた
これが正真正銘のラストイベント
市場はどこの国に行っても活気に溢れている
特産品のお菓子をお土産用に買い込みバッグに詰める
二週間の間にサンパウロの気候は随分夏らしくなり30度超え

二週間ぶりのパリ
といってもCDG空港で乗り継ぐだけ
荷物はサンパウロから成田まで自動的に送られる手はずになっている
ちゃんと届くか不安はあるけれど…
サンパウロ空港でライターを没収されたのはショック
CDG到着後、喫煙所で煙草を吸っている人に火を借りて一服
パリはそれほど寒くない

ヘルシンキ便の出発が遅れ、成田便に接続できないという
なんと関空便に振り替えられ、その後、関空ー成田に飛べという
ところが、その関空便にも間に合わず、
なんとヘルシンキ泊に
帰国は一日延びることになりました
長時間の移動を覚悟していた身には、熱いシャワーと柔らかいベッドはありがたい
現在の外の気温は8℃