2021年7月21日水曜日

次男坊の大冒険 1

 「ジージんちに行く〜」と着替えをリュックに詰めて出発をせかす三歳児(正確には三歳半)。その勢いに気圧されて僕も荷物をまとめはじめる。これまで何度も同じ会話をしてきたけれど、今回はなぜか本気度がちがう。

 三人兄弟の真ん中というのはなかなか大変だ。仲は良いのだけれど、一歳上のお兄ちゃんには知力腕力ともかなわない。ときには理不尽と思われる暴力を加えられる。生後十ヶ月になったばかりの下の子にはみんなの注意が集まる。三兄弟を観察するようになって、「三人寄れば社会ができる」という晴哉先生の言葉が腑に落ちた。長男がお泊りキャンプで留守したときの次男の穏やかな顔。いつも八つ当たりしている三男にも優しく接していた。

 その次男がどうしてもジージんちに行くと主張する。ジージんちの子供になるとまでおっしゃる。三歳児にも家出願望ってあるんだと感心。しかし、普通それを実現しようと行動するか? 連れて帰るのはいいんだけれど、いつ連れ戻せるか計算が立たない。なんせ、京都は千葉から遠い。家出幇助の旅はこうしてはじまった。

 千葉に通いはじめて一年と四ヶ月。慣れたといえば慣れた。ただ、子連れでの移動ははじめてで、だいぶ勝手が違う。日暮里経由で移動したのだけれど、え、東京駅ってこんなに遠かったっけと、いきなり距離時間感覚がひとりのときと随分違うことに戸惑う。新幹線に乗っても、「京都まだ〜」という孫の問いに、「京都遠いね〜」と答え、こんな長距離移動を毎月繰り返してきたことに我ながら驚く。5時間かけて我が家に到着。電車5本を乗り継いでやってきたことになる。よく来たな〜、三歳児。