数日前から綾子舞のお囃子が家の中で鳴り響くようになった。
ブラジルからやってきているJulianaのアテンドとして綾子舞の稽古に付き添った妻がその場でその会への参加を決めたという。YouTubeで毎年柏崎で開催されている公開の会の映像を見つけ、そこから音声を抜き出して渡したら、iPod でひたすら聴いている。その何週か前に僕自身がJulianaに付き添い、はじめて綾子舞の稽古風景にふれ、その素朴な美しさに出会った感動を妻に話したこともきっかけになったのかもしれない。
1990年代、稽古場が立ち上がって、まだ間もない頃だったと思うのだが、北海道教育大の進藤貴美子さんたちがやられていた民俗舞踊研究会(この名称だったかどうかは不明)の人たちが稽古場に集まってきていた時期がある。大半は大学で教える体育教師たち。裕之先生が、日本文化としての動法を唱えはじめていた時期とも重なる。その付き合いは10年くらいは続いたのではないか。その過程で、進藤さんの生徒だった栗田完さんが、本格的に稽古会に加わるようになり、動法教授資格者となっていった。私にとっては、西馬音内盆踊り、早池峰神楽といった、東北に伝わる伝統芸能への得難い案内役だった。
京都の綾子舞の会を主宰されている方は、上述の進藤さんの系列に属する方で(おそらく)、稽古場の指導者仲間でもある。彼女が綾子舞の会をやられていることは以前から承知していたが、その綾子舞を目撃するまで十年もかかってしまった。これはJulianaのおかげ。進藤さん、栗田さんと、つながりつながって、そのつながりが、海外からの客人を媒介として、僕のすぐ隣にまでやってきた。長生きはするものだ。