2025年9月1日月曜日
稽古日程 2025年9月〜
2025年8月11日月曜日
京都十年 その4
2025年7月12日土曜日
正念場
整体の稽古会のため、毎月、石川に通っている。かれこれ一五年になる。金沢からローカル線で三つ目の松任という駅で降りる。松任は加賀の千代女の生まれ育った土地で、駅の近くに千代女の里俳句館もある。その目と鼻の先に中川一政記念美術館という小さな美術館がある。真鶴にあるものに比べると随分と規模の小さなものなのだが、空いた時間が生まれると立ち寄って、一政翁の作品に触れることにしている。
この美術館で求めた一政翁の絵葉書をフレームに入れて机の上に置いて日々眺めている。「正念場」と書かれた墨書で九七歳の作とある。一政翁の作品は晩年のものほど素晴らしいのだが、それにしても九七歳の正念場って、いったいどのような正念場なのであろうか。
ウォークマンが世に出たのが一九七九年のことだから、半世紀近くが経とうとしている。ウォークマンがiPodにとって代わられ、それがさらにスマホに置き換わって、イアホンで音楽を聴くのがすっかり定着してしまった風であるが、その習慣を身につけることなく七〇の歳を超えた。
ところがである。この歳にしてイアホンをつけることになってしまった。原因は難聴にある。まさか老化が耳に現れるとは十年前には想像もしなかった。至近距離で会話している分に支障はない。ところが大勢の中にいるともうお手上げで、言葉が自分の上を飛び交っているのに、一人だけ無音のドームの中に閉じ込められているようで、まことにつらい。ふたば会に出席することも重荷である。それよりも、雨音が聞こえないのが寂しい。
このような状況をどう受け止めるべきなのだろう。ここ数年は聴こえづらさという現象を受け入れ適応しようとしてきた。つまり孤独の道を選んで過ごしてきた。たしかに、年取ると共に行動半径は狭まり人付き合いも減ってはくるのだが、はたして、これを唯唯諾諾と受け入れるべきなのだろうか。聴覚補助機能を持つイアホンを使いはじめて気づいたのは、自分は聴くという行いを諦めていたという事実であった。外部補助に頼ることなく生きるという生活信条が逆に廃動萎縮ー使わなければ衰えるーを招いていた。
それにしても、世界は音で溢れている。騒音だらけといってもよい。イアホンを付けていると、周りの音が均等に増幅され、音の嵐の中に放り出される。ここから必要な音だけを取り出して聞き取っていくなんて、なんと難易度の高い技を駆使して人は生きているのだろう。不思議なものでイアホンを用いて「聞こえる」とわかると、イアホンを外しても、少なくともしばらくの間は音の解像度が上がった状態で「聞こえる」のだ。さて休眠していた聴く力は蘇るのだろうか。それとも静かで平和な世界に引き返すのか。正念場である。
【初出 『会報 洛句』2025/7】
7/12、時差ボケが抜けぬまま松任へ。美術館を覗いたら、「正念場」の現物が掛かっていた。初見ではないはずなのだが、思っていたよりも小ぶりの作品だった。また絵葉書を買ってしまった。
2024年8月5日月曜日
白山稽古会
2023年6月28日水曜日
2022年9月3日土曜日
a long and winding road
改札を抜けようとしたところで、予約便運休の掲示。動物との接触が原因とある。あわててみどりの窓口に向かうが、そこはもう長蛇の列。2時間後の便で予約は取れたが、これでは稽古会90分の遅刻。白山稽古会のSさんに連絡。
朝ごはん食べずに出てきたので、買ったばかりのサンドイッチを駅の植え込みに座り込み、車内用に作ってきたコーヒーと一緒に食べる。時間あるので、駅前のヨドバシカメラ、地下にできたというスーパーをひやかす。
そろそろ時間なので再び改札。ぬぬ、予約変更した便が消えている。文句を言いに駅員のところに行くと、同じ時間に全席自由席の臨時便が出ますとのこと。おとなしく臨時便を待つ列に並ぶ。が、到着した臨時便はすでに満席で、デッキにも人が溢れている。こりゃむりだ。これで本日の稽古キャンセルが確定。
今日の稽古は諦めて16時の便に再び予約変更。一旦、自宅に戻ることにした。自宅に引き揚げたはよいが、家人外出中。こんな日に限って鍵を忘れている。入れない自宅玄関先にへたり込む。30分ほどして家人帰宅。すでに稽古着は汗まみれでシャワーを浴びる。新たにミルクティーを作ってもらい出かける準備。雨が降り出す。
土砂降りなれど、出発するしかない。大きめの傘をさしてバス停まで送ってもらう。再び京都駅。サンダーバードの遅延は続いていて、再予約した便の到着時刻は不明とのこと。しびれを切らして、京都〜金沢便のバスがあることを確認して予約。時間はかかるが、確実に着くだろう。三度みどりの窓口に並び、切符払い戻し。
これで一件落着と思ったが、まだ続く。宿にチェックイン遅れるかもしれませんと連絡したら、当ホテルのチェックインは22時までだとのたまう。以後、キャンセル扱い、つまり泊まれなくなるとも。バス便の金沢駅着時間を確認したら21時53分とある。おれ、宿無しになっちゃう。バス便を窓口に行ってキャンセルし、再びサンダーバードを予約。
10分遅れでホームに入ってきたサンダーバード33号の座席に座ってこの文章を書いている。19時半くらいには金沢駅に着けそうーつまり宿のフロントはまだ開いている。先月は豪雨で稽古会初日をキャンセル。今回は動物。なんだかトラブル多し。次回から前泊前提に日程組まないと、だめかも。
右側に夕方の琵琶湖が広がっている。
おそろしいことに、続きがあった。琵琶湖北部で大雨のため運転見合わせとのアナウンス。近江舞子で止まってしまった。現在17時55分。あと2時間は動かないとのこと。だいぶ粘ったけど、今回はここで撤退します。
2022年8月12日金曜日
白山 4
2022年8月10日水曜日
白山 3
白山 2
白山 1
2021年11月12日金曜日
石川合同稽古会(第7回)
石川合同稽古会も7回目となります。
今回は、再び湯涌創作の森が会場となります。
参加ご希望の方は担当者までご連絡ください。
その際、参加希望日、宿泊の要不要をお伝え下さい。
角南 dohokids@gmail.com 075-465-3138
2021年7月14日水曜日
2021年3月27日土曜日
活元運動を稽古する
石川合同稽古会(4/3-4)最終案内
第5回目の石川合同稽古会を開催します。今回は初日を金沢稽古場、二日目を白山市松任ふるさと館の二箇所で開催します。金沢稽古場は技術研究員を認定されたばかりの遠藤が開いた文字通りできたての稽古場で、金沢以外の方にはお披露目の稽古会となります。一方、二日目の会場となるふるさと館は、角南が白山稽古会の会場として利用させて頂いている木造の建物で、もし、この場所との出会いがなければ白山稽古会は10年続かなかったと思います。
4月3日(土) 13時〜18時 於 金沢稽古場 (金沢市子来町55-16)
4月4日(日) 10時〜15時 於 松任ふるさと館
北陸線松任駅から徒歩3分
会費 五千円/日
担当 遠藤日向(金沢稽古場)、角南和宏(白山稽古会・等持院稽古場)
*初日の稽古会場を湯涌創作の森から金沢稽古場に変更しました
*駐車場についての情報は白山稽古会のページをご参照ください(3/21追記)
*宿泊の必要な方は、各自手配してください
*初日の稽古終了後、湯涌ツアー(温泉・食事)を企画中です
金沢稽古場内部
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2020年12月14日月曜日
2020年8月2日日曜日
2020年6月7日日曜日
2020年5月10日日曜日
白山稽古会休会
今月5月号の月刊全生に掲載されている晴哉先生と中川一政さんの対談の中に、スペイン風邪について話された部分があるので、読んでみてください。18頁一番上の段です。此処を読ませたいがために、この対談記事を再掲載したとしか思えませんね。普段の風邪の経過のさせ方は、今回のような未知との遭遇における練習問題であったのかもしれません。
2020年3月1日日曜日
【参加申込受付中】石川合同稽古会
なにげにさわがしい世の中ですが、施設閉鎖にでもならない限り、やります。
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以後、このページで、お知らせしていきます。(2/5)
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石川合同稽古会 2020 4月4日〜5日 (pdf版はこちら)
第3回目の石川合同稽古会を開催します。会場は金沢湯涌創作の森で、今回は、覚張幸子さん(専科動法教授資格者・歌手)を迎えての気韻発声の稽古も予定しています。参加希望者は3月20日までに、申込書に必要事項をご記入の上、お申し込みください。
【日時】
4月4日(土)
13時〜16時30分
稽古Ⅰ 動法入門〜基礎が進化するとは?*(角南・遠藤)
*稽古1に限り未会員の方も参加可能です
17時〜19時30分
稽古Ⅱ 気韻発声(覚張幸子)
4月5日(日)
10時〜13時30分
稽古Ⅲ 動法入門〜カタと内観(遠藤・角南)
【会場】 金沢湯涌創作の森
金沢駅より北鉄バス12番湯涌線 湯涌創作の森下車 徒歩8分
【担当】
遠藤日向(金沢稽古会)
角南和宏(白山稽古会・等持院稽古場)
覚張幸子(専科動法教授資格)
【会費】 稽古Ⅰ3500円 稽古Ⅱ3000円 稽古Ⅲ 3500円
【宿泊】 一人一泊 2000円 (シーツ代、宿泊税、朝食用食材を含む)18名限定
【申込】 遠藤 rakuendoh@gmail.com 090-3169-2806
角南 dohokids@gmail.com 070-5592-0591
覚張幸子さんについて
十年以上前のこと、いやもう少し前のことかもしれない。風狂知音のライブを横浜関内のエアジンに聴きにいった。ぼくがまだ事務局の仕事と大井町稽古場での稽古担当という二足のわらじを履いて大車輪で活動していた頃のことである。風狂知音は、覚張幸子(vocal)、田村博(piano)、津村和彦(guitar)の三人のジャズユニット。この人たちの作り出す音楽を通して、音楽とは聴くものではなく「体験」するものであるということを学んだのだけれど、その日のライブは格別で、もう、自分の体がバラバラにばらけてしまうという驚愕の経験をした。風狂知音の音楽には、稽古のエッセンスが覚張さんを通して注入されているので、翌日、裕之先生に、「こんな経験をしたのだけれど、これは整体で可能なのか?」と問いにいったことを覚えている。無論、返事は「そうだよ」というもの。それからしばらくして、僕は二足のわらじを脱ぐという一大決心をするのだけれど、このときの、風狂知音の音楽との出会いがひとつの契機であったことは、ぼくのなかでしっかりと記憶されている。数年前、津村さんが逝き、二人組みになってしまったけれど、風狂知音の活動は続いている。できれば、一度、風狂知音の音楽を金沢で聴いてみたい。(角南記)
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石川合同稽古会202004 参加申込書 下記内容をメールで送付ください
1 氏名
2 電話番号
3 メールアドレス
4 住所
5 整体協会の会員ですか? □はい □いいえ
6 希望参加コマ □稽古Ⅰ □ 稽古Ⅱ □ 稽古Ⅲ
7 宿泊を希望されますか? □希望します □不要です
( /受付)
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第3回目の石川合同稽古会を開催します。
日程は4月4日(土)5日(日)の両日、会場は金沢湯涌創作の森で、今回は、覚張幸子さん(専科動法教授資格者・歌手)を迎えての気韻発声の稽古も予定しています。
詳細は近日中に発表します。(2/5)
2019年12月23日月曜日
石川合同稽古会(終了)
年末の慌ただしい中の参加、ありがとうございました。
それにしても、湯涌創作の森、素晴らしい会場です。
(12/23)
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石川合同稽古会、今週末です。
初日21日のコマ(13時〜17時)は、公開講話として、未会員の方の参加も可能です。ただし、前日までにご予約ください。
(12/18)
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地元組を中心に、申込者10名到達
まだ宿泊にも余裕があるので、関東関西からの参加があるとうれしいです
(11/19)
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受け付け、始まっています
宿泊を希望される方は、早目にお申し込み下さい
(10/28)
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石川合同稽古会 2019 12月21日〜22日 ⇨ pdf版はこちら
第2回目の石川合同稽古会を開催します。会場は夏と同じ金沢湯涌創作の森で、今回は、富山在住のライター田中聡さんを迎えての座学も予定しています。
前回8月の募集にあたり、金沢稽古会と白山稽古会のメンバーが一緒に稽古するという意味で合同という言葉を使ったのですが、いざ蓋を開けてみると、富山から関東からと、予想していた以上の広い範囲からの参加があったのは嬉しい誤算でした。こんな会を間延びせず続けられれば、一気に北陸の稽古力の底上げができるのではないか、そんな風に考え、鉄は熱いうちに打てとばかり、第2回目の合同稽古会を企画しました。導入的な内容となった前回からさらに稽古の森に分入っていければと思っています。また、田中聡さんのお話と稽古がどのように響き合うのかも楽しみです。前回の参加者だけでなく、はじめての方、遠方からの参加をお待ちしています。
参加希望者は11月28日までに、申込書に必要事項をご記入の上、お申し込みください。
【日時】
12月21日(土)
13時〜17時 稽古1* 動法と日本文化 (遠藤・角南)
18時〜20時 座学* 見立ての古層 (田中聡)
12月22日(日)
10時〜14時 稽古2 カタと感応 (角南・遠藤)
*印は未会員の参加可 ただし前回8月の会に参加された方は入会が必要です
【会場 】 金沢湯涌創作の森 金沢駅より北鉄バス12番湯涌線 湯涌創作の森下車
【担当】 遠藤日向(金沢稽古会)
角南和宏(白山稽古会・等持院稽古場)
田中聡(文筆家)
【会費】 (稽古1) 4000円 (座学) 2000円 (稽古2) 4000円
全コマ参加の場合8000円
【宿泊】 一人一泊 1500円 (シーツ代、宿泊税を含む) 18名限定
【問い合わせ】
遠藤 rakuendoh@gmail.com 090-3169-2806
角南 dohokids@gmail.com 070-5592-0591
【座学について】
田中聡さんは日本思想に詳しく、著書に「ハラノムシ笑うー衛生思想の図象学」(河出書房新社)、「電源防衛戦争」(亜紀書房)等多数。狛江稽古場で二年にわたり様々なテーマで講義をされてきました。今回のテーマは「見立ての古層」。「見立て」は、江戸時代に俳句や浮世絵、歌舞伎などの諸芸で技法として用いられるようになりますが、それまでは「AをBに見立てる」というような用法はありませんでした。『古事記』の創世神話ですでに使われているその言葉の意味を、古代・中世に「見る」「立つ」ということがどのような意味をはらんでいたかということとあわせて考えてみます。「せうそこ」スタイルを採り、聞き手として角南も加わります。
【申込】
所定の申込書に記入の上、主催者にお渡しください
メールでの申し込みも受け付けます
締め切りは11月28日です
1 氏名(よみ) 2 電話番号 3 メールアドレス
4 住所 〒
5 整体協会の会員であるかどうか
6 希望参加コマ
7 宿泊希望の有無
(10/8)