遍路進まず。
5日続けて休みが取れれば、足摺岬から土佐路最後のお寺まで歩けるのにと思いながら稽古の予定表を眺めているのだが、残念ながら、その五日間というのが見当たらない。
稽古で忙しくしてるわけではないのに、途切れ途切れで予約が入っている。
もう来春まで無理。
暑い間は、外に出るのもうんざりだったが、ようやく歩く気分になってきた。
果たして長距離歩けるのか。一体どれくらい大丈夫なのか試してみることにした。
まだ長い距離では使ってないマンサンダルも試したい。
醍醐寺を目指すことにした。
わが家から南東の方向に16キロ。
地下鉄東西線の駅からも近いから、帰りは楽勝のはず。
自宅を出て1時間で京都御所。
そこから岡崎公園を抜け、京都国際会館を過ぎて蹴上。
蹴上は文字通り峠越えの道で山科に至る。
山科方面から急な坂道を登ってくる自転車の人たちが意外に多い。
電動アシスト車でなければきついだろう。
そして旧東海道に入って山科駅前。
たしかに洛中を京都とすれば山科は京都ではないな。
JR、京阪線、地下鉄と三つの線が交差する交通の要所。
大きめの地方都市に来たような感覚。
ここまでで12キロ3時間。
少しくたびれた感じはあったものの、駅近くの公園でひと休みして再び歩きはじめる。
ここからは南に向かう。広いバイパスに沿って歩く。
こういう車の多い道を歩いている方が遍路の感覚に近い。
それくらいお遍路では車と一緒に歩いている。
道路沿いにお店の分布は典型的な郊外型のものになる。
車道を外れて旧道に入る。
基本、南に向かって歩いていけば醍醐寺にたどり着くはず。
山科刑務所の壁を右に見ながら南下。
思いの外、醍醐寺までの道のりは遠かったが、なんとかたどり着く。
はじめての醍醐寺。
紅葉で有名なお寺だが、紅葉には早い。
参拝客もまばら。半数はインバウンドのひとたち。
そこから地下鉄の醍醐まで歩き、地下鉄に乗る。
足袋➕マンサンダルの組み合わせは上々。
お遍路だと、7、8キロの荷物を担ぐことになるのだが、その場合、どんな感じになるのだろう。