フレイレというのは、1960〜70年代に活動したブラジルの教育家で、代表作が「被抑圧者の教育学」。そもそも、Yさんと出会ったのも、フレイレつながりである。「おお、いまでもフレイレを読んでいる人がいるのだ」と知り、稽古にみえるたびに教育談義をしてきた。1973年ー計算して驚いたのだが、なんと45年前!ーアメリカの大学に入ったオリエンテーションのときの課題図書の一冊がこの「被抑圧者の教育学」ーPedagogy of the Oppressedで、未消化のものとして、僕の中にずっと居座り続けてきた本である。おそらく、この本抜きには、僕の教育へのこだわりは語れないし、いまなぜ、この稽古場という場所で「稽古」しているかも語れない。
時系列に私自身の「教育史」を話すところから始めたのだけれど、なかなかたいへん。ぼくよりずっと若い世代の集まりなので、時代背景の話で盛り上がり時間を取られたーそれくらい、時代の空気とリンクしているとも言える。結局、育児講座を経て稽古場がはじまるあたりまでで、息切れしてしまった。続きの回が必要。稽古会に来てくれている方も何名か参加してくれたのは有り難かった。