2018年6月29日金曜日

6月の読書

飲み食い世界一の大阪* 江弘毅 ミシマ社 2013
ピカソになりきった男* ギィ・リブ キノブックス 2016
犬養毅の世界* 犬養毅・鵜崎熊吉 書肆心水 2007
父ボース* 樋口哲子 白水社 2008
中村屋のボース* 中島岳志 白水Uブックス 2012
失われた感覚を求めて* 三島邦弘 朝日新聞出版 2014
インド・まるごと多聞典* 矢作多聞 春風社 2002
タラブックス* 野瀬奈津子他 玄光社 2017
「リベラル保守」宣言* 中島岳志 新潮社 2013

2018年6月26日火曜日

Part 3 - Keep on moving

三年前の6月末、ずいぶん久しぶりに京都の稽古会に参加した
休憩時間、研修会館の北側に設けられた喫煙場所で徳岡さんと並んで煙草を吸いながら、
「いつか関西に戻ってきたいな〜」と呟いた
三ヶ月後、京都に住んでいるなんて、その時は知る由もない

二年前の6月末、初回のせうそこを等持院稽古場で開いた
安森さんを話し手として迎え、僕は聞き役だった
はじめての孫が生まれたのもこのときだ

一年前の6月末、そのころは3月末にやったせうそこ3の編集真っ只中だった
話し手としてせうそこに関わることで、「喪が明ける」ことを悟った
一歩一歩俗に戻っていくことに私自身が狼狽していた

それから一年が過ぎた今年の6月末
三年前一緒に煙草を吸った徳岡さんがせうそこ6の話し手として等持院に現れる
そして、俗に還ってきた私は大きな転機を迎えている

なんだか、せうそこに背中を押されて、ここまでたどり着いた感じがはんぱない
三年あれば人生変わる
いや、三ヶ月あれば、十分だ

Keep on moving

2018年6月19日火曜日

Part 3 整える

その日、何を稽古していくか決まらないことはある
では、それが定まらない時、どうするか
古いノートを引っ張り出してくるのも一案だが、掃除をはじめることの方が多い
つまり、場を整えて、やるべきことが「降りてくる」のを待つ

場を整える
稽古の場を俗から切り離す
稽古の場を生活の場から分離させるというのは、常識といえば常識
等持院で稽古場をはじめるときに腐心したのはこの一点に尽きる
ただ、平屋建て一軒家
生活の場を稽古の場から分離させることは物理的に無理なのだ

ぼくが採用した戦略は、すべてを開け放つこと
ドアは閉めないー書斎は男性用の更衣室となる
台所も開放するー実際、喫煙場所でもある
僕自身を限りなく備品化させていく
これしかない

ただ、これが可能であったのは、僕自身が非性的な存在
として京都に降り立ったからでもある
演技するまでもなく、実際、そういう存在であった
ここ一年は、「俗に還ってきた」一年であった
では、「俗に還ってきた」私に、この稽古場を維持していくことは可能なのだろうか?

結構、瀬戸際な感じ

2018年6月17日日曜日

せうそこ6

ご案内遅くなりましたが、今月末、第6回目のせうそこを等持院稽古場で開催します

2018年6月13日水曜日

Part 3 カタ

整体は俗とともにあるが
俗に堕してしまうと整体にならぬ
とことん俗にまみれながら、俗に堕さず、その境界線を住処とする
生命線はカタ、ということになる

2018年6月7日木曜日

横川澄夫さんを囲む詩と歌の夕べ

山下佳代さんが頻繁に夢の中に現れてくるようになったのは、昨年の秋も深まった頃だが、それを運んできたのがユズルさんではなくて、別の人だと気づいたのは大分あとになってからのことである。

それはともかく、6月4日、誘われていた「横川澄夫さんを囲んでの詩と歌の夕べ」に顔を出してきた。実際のところ、横川さんとは直接の面識はなく、何度か自作詩を朗読されている姿を、おそらくほんやら洞かどこかでお見かけしたことがあるくらいの関係で、言葉をかわしたのはこの日がはじめて。ただ、水口きみやさん経由でいただいていた横川さんの「北白川のTの字交差点」(1994)という福本早穂さん編集の詩集はずっと本棚に並んでいる。

宮崎さんの乾杯の音頭の後、水口さん、ユズルさん、志津子さん、わくさん、昌子さんたちの歌と詩の朗読に続き、横川さん登壇。入れ歯を気にしながら何編かの詩を朗読。1930年生まれということは、御年88歳。かくしゃくとしたものである。そして、詩のタイトルは養生訓。「分からない言葉は使わぬがよい」というのはいいですね。ほとんど40年前の仲間たちが集った同窓会のような会であったが、この場に居られてよかった。

帰ってきて、横川さんの詩集を取り出し、その隣にあった山下佳代編「結婚パック」(1985)も引っ張り出し、ついでに、去年、ユズルさんにいただいた「レクスロス詩集」も出してきて並べてみた。「女子学生のためのレクスロス詩賞」入賞者を再招集するという企画も急遽浮上した模様。これは楽しみに待つしかない。

「結婚パック」のあとがきに、佳代さんはこんな風に書いている。「この一年間でずいぶん赤ちゃんが身のまわりにふえて、女性詩人にもお母さんがふえました。.... とりあえず、ここに出ている詩人たちが集まって朗読会、そこでわたしは子どもたちをあずかってニコニコして詩を楽しむのです。」 いまでは、その子どもたちが親になっているのだ。佳代さんが亡くなって29年になる。

2018年6月3日日曜日

目隠しチャンバラ

おやこ稽古会まで一週間
「目隠しチャンバラ」やろうかと提案したものの、
それをどう稽古に落とし込むか苦悶中
むかしむかし、そんな稽古やった記憶があるのだけれど、
さて、どんな、なんの稽古であったか定かではない

まずは、新聞紙を丸めて剣を作ってみる
小さなお子さん対象の稽古だから、怪我することだけは避ける
最初二枚重ねで、次に一枚で新聞紙の筒を作ってみる
二枚重ねだと、ちょっと強すぎるので、一枚ものに決定
ちょっと強く握ると潰れてしまう
潰れないように持つ、というだけで、カタの稽古になるなとひとりごちる

筒を垂直にして、その中央あたりを持つ
手をほんの少しだけ弛めれば、筒は手の中を落下していく
筒が手から外れないうちに手を閉じれば、その落下は止まる
ただし、この時、強く閉じすぎて筒を潰してはいけない
筒の先が床に触れる一歩手前で止める
間一髪というやつだ
床にどれだけ近いところで止められるかを競うことも可能だろう

これを立ってやればシズミの稽古になる
筒の落下ととともに膝を抜き、腰を落とし、間一髪のところで止める
これはもう、大人がやっても面白い稽古になる
来週どっかで試してみよう
ただこうやっていて、チャンバラにたどり着くかどうかは不明
それにしても、おやこ稽古会、前回の、抜き足差し足稽古といい、新聞紙が大活躍
また夜なべ仕事をすることになりそうだ

まだ定員には達してないようなので、興味のある方は申し込んでください
https://www.kokuchpro.com/event/201806sj/
ただし、稽古場大人枠はすでに埋まっています