2024年5月30日木曜日

5月の読書


 1937年生まれの古井由吉が1867年生まれの漱石の漢詩を読む。自らの素養を漱石と比し「からっけつ」ですからと素直に告白する。間違いなく本心。古井から下ること15年、僕など「からっけつ」より軽い言葉は一体なんだと頭を抱える。「修善寺の大患」時に作られた漱石の漢詩を読んでいく。病むこと自体が軽薄になってしまった現代にため息も出ない。