2024年10月17日木曜日

同窓会

同窓会をやるというので顔を出してきた。
同窓会といっても、1970年代のなかごろ、京都左京区の下鴨界隈にたむろしていた当時の若者が半世紀ぶりに顔を合わせようというものだ。タイに住んでいるイギリス人歴史学者、アメリカと日本を行き来している仏教学者と日本語教師の夫婦。それにアメリカ人版画家とその奥様。カップルはともにアメリカ人日本人という国際結婚組。みな70代に入っている。それぞれ半世紀を生き延びてきたわけで、それだけでも十分に感慨深い。

話の内容は、1970年代の京都にあった外国人コミュニティ内での出来事に終始する。今に比べると、まあなんともおおらかな時代であった。そんな宙ぶらりんなコミュニティの隅っこに僕自身生息していたわけだ。旧交を温め、一応再会を期して別れてきた。

帰宅したら社会言語学を教えている知人から珍しく電話がかかってきた。長々と話しているうちに、その日会ってきた友人たちの話も出た。驚いたことに、その女性ーイ・ヨンスクさんーの代表的な著作「国語という思想」を英語版「The Ideology of Kokugo」に翻訳したのが、さっきまで一緒に喋っていた僕の50年来の知人ーMaki Hirano Hubbardさんその人であることが判明し、腰を抜かした。世の中狭すぎる。