2016年11月14日月曜日

回り稽古考

身体教育研究所ができて28年
裕之先生はいったい何コマの稽古をやってきたのか
数千コマ? あるいは万という数になっているかもしれない
一つとして同じ稽古はない

いま身体教育研究所の指導者として活動している人たちは、
その数千コマの稽古のうち、ごく一部のものに参加しているにすぎない
身体教育研究所に入ってきた時期も経緯も当たり前だが人それぞれ違う
集中的に稽古に参加していた期間もまちまちだ
稽古の中味がそれぞれ驚くほど異なったものになっているのは、このような理由による

何年か前、「賞味期限切れ」感に苛まされていた時期がある
新しい世代が台頭してきて、もうオレなんか居なくてもいいんじゃない?と引退を考えた
今は、多少なりとも「多様性」に与しているのでは、という一点で現役に踏みとどまっている
この多様性を横断している共通の空気感が間違いなく在る
数多くの稽古場で稽古を担当させてもらった経験からいわせてもらうと、
最初多少のアウェイ感はあったにしても、それは初対面同士が出会ったときの緊張感で、
一旦稽古の実習に入ると、瞬く間にそのアウェイ感は消え、稽古会の空気感がその場に立ち上がってくる

稽古の多様性と共通の空気感
回り稽古とは、稽古会を構成しているこれら二つの要素を経験していくための仕組みだ
しかも、よくできた仕組みだ