2019年5月31日金曜日

耳が遠い

最近、稽古会に出ると、人より三歩くらい前に座っている
あいつ、最近妙に熱心だな〜、などと思われているかもしれないが
要は耳が遠くなっているのだ
歳とともに、いろんな出来事が我が身に降りかかって来ているが、
耳が遠くなるというのは想定外だった
何十年も聴き続けている師匠の話についていけないというのはショックで、
人生の愉しみ半減である
師匠の声も小さいが、連れ合いの声がまた小さい
話を合わせているつもりなのに、全然違った話をしていたなんてこともしょっちゅうで、
これはこれで困ったものである
小さい声が聞こえづらくなったことは確かなのだが、
むしろ問題は音の分解能が低下していること
大勢の人間が喋っていると、その場に入っていけなくなってしまう
自分と世界の間に厚い膜があるみたいな感覚
こうして自分が生息する空間が狭まってくるのは自然の流れとはいえ、
この状況にどう適応していけばよいのか戸惑っている