2020年5月13日水曜日

居るひと

 一週間も一緒にいると、ぼくは来るひとではなく、居るひとになる。孫たちにとって、僕は、物珍しい人ではなくなり、新米の下僕という地位が与えられる。いきなり要求される事柄が増え、鼻かめだ、椅子を動かせだ、全く容赦がない。蹴りを入れてくる、挙句は噛みついてくるという狼藉まではじまる。やっていることは主夫業で、洗濯子守くらい。ちいさな洗濯物が物干しにずらっと並んでいる風景は可愛らしいのだが、干す手間は大人ものと同じくらいかかる。それにしても膨大な洗濯物。モノを大量に消費する子育てスタイルには隔世の感あり。ここまで、口は出さない手も出さない、という関わり方できたのだけれど、さて、この先、どうしよう。最初の頃は、カオスに目が回りそうになったが、そのカオスに適応しそうな自分自身がこわい。男の子二人、底無しのエネルギーだ。危険に突っ込んでいく様を見ていると、ほんとこの人たち、無事に成人までたどり着くのかしらと心配になる。今回、頑張って十日いたけれど、やっぱり京都に帰る。