2021年6月10日木曜日

マヨネーズをつくってみる

京都土産は何がいいんだろう。美味しい生菓子を食べさせたいと思っても、たいがい消費期限は当日限りのものが多く、お土産には向かない。生八ツ橋、阿闍梨餅なら日持ちはするけれど、定番過ぎてつまらない。なので最近の京都土産は、自家用にいつも買っているお酢である。「豆腐と豆のサラダのレシピ」が成り立つためには、この玉姫酢が必需品なのだ。値段も手頃だし空き瓶を持っていけば百円引きでわけてくれる。せっせと買っては、スーツケースの底に入れて千葉まで運び、娘一家がお世話になっている人たちに配っている。難点は重いことで、一回に一瓶がせいぜいである。もうひとつの問題は、あまりに好評で、もらった人が次を期待してしまうこと。なかなか悩ましい。

娘の仲間が、そのお酢を使った豆乳マヨネーズをつくって届けてくれた。味見させてもらうと、なかなか美味しい。そうか、マヨネーズって作れるんだということに気づいて、京都に戻ってきて早速試してみた。  豆乳、米油、各100cc、これに胡椒と味噌を少々入れて、ブレンダーでかき混ぜる。さらに、お酢を足しながらブレンドしていくと、ある量を超えると、いきなり固まりはじめる。これで、マヨネーズのできあがり。あまりにあっけなく作れてびっくりしてしまった。あとは、好みで材料のバランスを変えていけばいいし、素材を付け加えていけばいい。味噌は別に使わなくていいだろうし、豆腐を足すと豆腐マヨネーズになる。こないだなど、フェネルを入れてみたら不思議な味のマヨネーズが出来上がった。これまでずっと買っていた松田のマヨネーズさえ、味が濃かったんだ。この歳になるまで、マヨネーズってお店で買うものだとずっと思っていたが、やってみれば意外に簡単にできてしまうものなのだ。

 〈悲報〉千葉行の日も近づいてきたからとお酢屋さんに出向いたら、「店頭販売は5月末をもって終了します」との張り紙。今年一番の衝撃。これから先、いったいどこで手に入れればよいのだろう。途方に暮れている。

(等持院通信#2)