11月丸一か月低潮期が続いた。全てにおいてスローペース。いくらでも眠れる。なにもしなくとも満足。月末三日間の稽古会が終わって、ようやく動く気分になって来た。この風邪はいったい何だったのかと振り返ると、ここまでは60代の延長で生きてきたのだということに気づく。先の予定を考えることが苦痛で仕方なかった理由もここにあった。この大風邪が区切りとなり、ようやく70代の体になったということなのか。
60代、つまり過去に置かれていた視点が、たとえば5年後に置かれ、そこから今を見るということがやっとできるようになった。5年後も僕は生きていそうだ。つまり、この仕事を続けている。であるならば、今をどのように過ごすべきかも自ずと見えてこようというものだ。新しい5年卓上日記も買った。