■ふとブックオフでも冷やかそうかと改札抜けて普段とは逆方向に歩き出す。ピンと来るものに出会えず、最後に立ち寄った百円コーナーで、なんと晴哉先生の「誕生前後の生活」と「女である時期」の二冊を発見。無事救出して参りました。あまり読まれた形跡はなく、当然のことだけど、ずっと昔に買った私所有のものより状態はよい。せどり屋にでもなろうかしら。
■図書館の棚の間をクルーズしていて、時々、なんでこの本がこの棚に?ということがままある。例えば、小林信彦の週刊文春連載のエッセイ一年分をまとめた『定年なし、打つ手なし』が老人問題(367)のところにあったり、米原万里の『パンツの面目ふんどしの沽券』が衣食住の習俗(383)の棚に置かれていたりする。ふたりとも大好きな作家なので余計に気になる。100%的外れとはいえないけれど、一緒に並んでいる本と仲良くしているようには見えず、ちょっと気の毒。
■月刊全生8月号に掲載されている語録の最後の部分に「暑さを少なくする体操」として「倚坐して足を机上にのせ、そりかえることだ」という一文がある。倚坐とはどういう座り方なのか、跪坐とはちがうのか?という問い合わせが僕のところに舞い込んできた。たしかに倚坐はキザと読めるが、跪坐(足首を返して)したら足は机に載せられないだろう。編集部のSさんに訊いてみたら、倚坐は「いざ」と読み、普通に椅子に座った姿勢のことであるという。それなら納得。倚坐=いざとは僕も知らなかった。