稽古場スタンプラリーを構想あるいは妄想していたことがある→スタンプラリー。去年、回り稽古のアイデアを聞いた時には、このスタンプラリーを思い出した。もっとも、回り稽古は、スタンプラリー案よりシステマティックに構成されていて、16名1グループが6つの稽古場(実際には5カ所)で6人の担当者の稽古に出るというもの。テーマも坐法臥法と定められていて、しかもガイド付である。その成果が、『回廊』という冊子にまとめられているのだが、エキサイティングな内容である。4月からその回り稽古の二巡目がはじまることになった。しかも、関東と関西2グループが同時スタート。同じ面子が一つのグループとなって、あっちに行ったり、こっちに行ったり。想像するに愉しそうな風景ではないか。
いまを遡ること十数年、大井町、横浜、鎌倉三稽古場を共通登録にしていた時期がある。鎌倉稽古場の担当者三人のうち、大松さんをのぞき、松井さんが大井町、小杉さんが横浜を担当しはじめたころの話で、担当者も相互乗り入れ、稽古する人も三つの稽古場を行き来していた。大井町には戸村さんもいて、私も片隅にいた。横浜には小杉さんと一緒に中村さんもいたから、担当者の数は全部6人くらい。担当者一人ひとりの働きを担当コマ数をもとに分配し給与に反映させていくのは随分手間のかかる作業だったが、活気はあった。ただ、その後、稽古場の数が増えるにつれて、地区稽古場から本部へという縦の動きが主流になっていき、横の動きは沈静化していった。
だれかさすらいの稽古人となって、全国稽古場制覇に挑戦してみてください。一年にひとりくらい、そんな若者がいてもいいんじゃないかな。スタンプラリー構想が頓挫したのはスタンプを集めた後の特典について具体案がなかったせいもある。よし、私がスポンサーとなって、全国稽古場を制覇された方に、等持院稽古場無料宿泊権二泊三日分、いや三泊四日分を提供することにします。ただし、それぞれの稽古場で行われている稽古会に参加すること、最初の稽古場から最後の稽古場まで、一年以内で達成すること、という条件を付けます。北は山形置賜稽古場、西は北九州八幡稽古場まで、これは大変だ。挑戦者は「はじめます」という連絡をください。