お遍路第二段。今回は第5番地蔵寺から17番井戸寺を目指す三泊四日。
京都から高知行き高速バスに乗り、道の駅いたの下車。徳島バスで羅漢まで行き、そこから歩き始める。雨模様。お遍路をはじめればどこかで雨に会うことは覚悟していたが早速の雨。初日は脚慣らしのつもりで宿は6番安楽寺宿坊に予約。地蔵寺から奥の院五百羅漢を参拝ののち安楽寺へ。
翌日は晴れ。6時起床。朝食ののち7時半出発。7番十楽寺、8番熊谷寺、9番法輪寺、そして10番切幡寺。それぞれによい佇まいのお寺たち。切幡寺は333段の急な石段を息切れしながら登る。そこから11番藤井寺を目指す。途中、八幡うどんで遅めの昼食。吉野川の広大な中洲を抜け、16時すぎ、旅館吉野到着。入浴、夕食。18時には一日の予定がすべて終了。7キロの荷物を背負って歩くだけで、普段の散歩とはだいぶ違った体験となる。道中、コーヒーを飲めるお店もなく、コンビニもなく、しかたなく、宿の冷蔵庫から缶コーヒーを買って飲む。
三日目。遍路ころがしと呼ばれている難所。今晩宿泊予定のすだち庵の方が荷物を運んでくれるとのことなので、甘えることにする。小さなリュックに最低限の装備とおにぎりを詰め7時出発。11番藤井寺に参り、そこから12番焼山寺を目指す。いきりの胸突き八丁。それでもコンクリート舗装の道を歩くよりは気持ちがよい。大勢の人が歩いた気配が濃く残っている遍路道。整備もよくされている。鶯の声がすぐ近くに聞こえる。途中、目の前をマムシが横切った。13時半、ようやく焼山寺にたどり着く。こんな山の上に、こんな立派な伽藍。そこからは下り道。コンクリ道に出ると、途端足が悲鳴を上げる。一時間と少しで宿にたどり着く。出してくれたインスタントコーヒーが美味い。
四日目。今日も雨。すだち庵7時半出発。最初の一時間は遍路道。ミニ遍路ころがしと呼べるくらいの上り坂。そこからは車道をひたすら下っていく。車もほとんど通らない。予報ほど雨脚は強くないのが有難い。神山の谷間の集落に霧がかかっている。まるで桃源郷だ。鳥が鳴き、道路を蟹が渡ろうとし、川の上をつがいの白鷺が飛ぶ。緑が濃い。川沿いの道をひたすら歩く。下界に降りてきたといえ街は静か。日曜日だった。13番大日寺到着13時。すでに20キロ歩いている。14番常楽寺、15番国分寺、16番観音寺。国分寺で納経をお願いしている折、住職とおぼしき男性と雑談しているうち、「せっかくだから、お庭を見ていきなさい」と誘われてお庭を拝観。岩で構成された立派なお庭に驚愕。あとで調べると有名なお庭らしいが、こうして誘われることがなければ見逃していただろう。今回の遍路は観音寺で打ち止めにし、JR府中(「こう」と読む)駅から電車で徳島駅に戻り、そこからまた高速バスで京都。