怒涛の9月をなんとか乗り越え、10月に入った
これから少しづつ稽古場としての体裁を整えていくことになるが、
まずは、生存していくための居住空間と台所をなんとかせねばならない
なにがどの箱に入っているか定かでないので、ひとつひとつの仕事に時間がかかる
探しものをしているうちに、もう一つの仕事を発見してしまい、
そもそも僕はなんのために、この箱を開いたのだろう
という最初の目的を忘れてしまうことも多い
結果として、無駄に家の中をウロウロするばかりで、一向に片付けははかどらない
お抹茶と茶筅が出てきて、しかも研修会館から頂いてきた和菓子があったので、
まずはお茶を一服点てることにした
すると、今度はお菓子を載せるお皿を探すことになる
お懐紙でもあれば、それでいいのだが、それも見当たらない
なんとか漆の小皿をみつけだしお菓子をのせ、超略式でお茶を点てる
思いの外、柔らかく美味しいお茶が点てられた
琵琶湖の水は期待できないと思っていたのに、横浜の水道水よりよほどおいしい
築年不詳のこの家、後から大分手を入れられてはいるが、
随所に昔の姿を留めている
まず、見つけたのが鴨居から対角線上に飛び出ているL字型の金具
これは蚊帳用のものですね
昨晩訪ねてきてくれたダン先生
台所をみるなり、「ここは土間だったんだ〜」と感心し、
風呂場の風呂桶の深さに、「ここには五右衛門風呂があった」
と懐かしげに話されていた
そう言われれば、まったくその通りで、
たしか平成15年に大改装と不動産情報に書かれていたから、
それまでは、昔のかたちが、そのまま残っていたのかもしれない