2021年12月25日土曜日

英語版

英語版をはじめよう(より正確にいうと再開ー以前試みたことがあるが挫折)と思った動機の8割は、今年、ZOOMを使ったオンライン稽古をやったことに由来する。英語話者にとって、整体に関する情報は少ない。身体教育研究所関連でいえばゼロである。

近年、Google翻訳にせよ、DeepLにせよ、機械翻訳の精度が格段に上がったことは間違いない。しかし、たとえば、僕がこのブログに載せている整体、稽古関連の記事を機械翻訳で英語話者(日本語でないという意味です)が読んだ場合を想定すると、かなり悲惨な光景しか思い浮かばない。誤解を助長する結果さえ考えられる。(お前だって、誤解しているだろうという突っ込みは、ここではなし)。そうなると、機械翻訳の助けを借りて、自分で仕上げていくしかない、というのが今時点の結論。しかし、問題は山のようにある。

まず、固有名詞に定着した訳語がないのが困る。整体協会はSeitai Kyokai, Seitai Associationくらいか。一般名詞としての整体も流通しているけれど、野口晴哉のSeitaiも固有名詞として、かなり定着している。身体教育研究所が難しい。そのままShintai Kyoiku Kenkyushoでは問題は解決しない。そもそも身体と教育という既知の単語を組み合わせた「身体教育」という言葉を使い始めたのは、日本において僕たちが最初かもしれない。1990年くらい。身体x教育。ありそうでいて誰も使ってなかった。これ自体、謎だ。

体育はPhysical Educationと訳される。おそらく、Physical Educationという単語を日本語訳したものが体育なのだろう。じゃあ、身体教育にはどういう訳語が充てられるべきなのか? アカデミズムの世界では、体育と同様、身体教育にもPhysical Educationという訳語が使われている。実に安直だ。故に、身体教育研究所をInstitute of Physical Educationとは訳したくない。つまり「身体」はどう訳されるべきなのだろう。

月刊全生には、いまでも晴哉先生の英訳文が巻末に掲載されている。「白誌」に載っている裕之先生の講義録が英訳されるのはいつのことなのだろうか。