土方巽の原点が西馬音内盆踊りにある
という説にはにわかには同意できないが、
8年ぶりに観に行ってきました西馬音内盆踊り
8年前に案内してくれた栗田さんは踊りの輪の中にあり、
京都から来た笛吹きの森美和子さんも踊っている
西馬音内に来るのは3回目で、
最初は会場周りをウロウロしながら、人垣の間から踊りを眺めていた
2回目は指定席ーといってもパイプで足場を組んだものーから観て、
今回はお囃子正面の桟敷という特等席
雨が心配されたが、
始まる前に少しぱらぱらしただけで、最後まで保った
前日が体育館開催だったことを思うと、ラッキーとしかいいようがない
この西馬音内盆踊りを初めて見た時には、
伝統芸能継承のお手本を見せられたようで感激したが、
間を置いて来てみると、
やはり、その難しさにも目が行かざるを得ない
筋金入りの年寄りは消えつつある
おじさんたちは頑張っている
十代とおぼしき若者もそこそこ数は揃ってそうだ
しかし、その間の30代40代が手薄な印象
ことにお囃子、地口連
こんな状態で一定のレベルを保っていけるのか
観光、地域振興とも絡み合っているから、話は余計に難しくなる
おそらく
義妹は、50年前、高校生の時に西馬音内の盆踊りを観たという
篝火だけの明かりで、遅い時間には子どもは帰されたという
踊り手も地元の人たちだけで、まだ観光客はいなかった
盆踊りが盆踊りだった頃の記憶
西馬音内盆踊りが美しいことは変わらない
上手い人の踊りを観ていると飽きることがない
彦三頭巾姿の十代とおぼしき踊り手ものなかに、
それはそれは美しく踊る子がいて、もう希望の星
男踊りも女踊りと同じ所作なのに、なぜああも違った踊りになるのか
ー酔っぱらってるからですというだけでは説明にならない
角帯を締めた女の踊り手はなんだろう
衣装によって表出するものが違ってくる
謎だらけ
帰り道、
今年から笠を付けて踊るようになった栗田さんに
彦三頭巾とのちがいを問うてみると、
視野が全然ちがいますとのこと
とにかく、笠をかぶると、前の人の足しか見えなくなる
どんどんひとりの世界に入っていく
とのこと
(画面中央、紺地□模様の浴衣が栗田さん)
課題山積は明らかだけれど、
やはり、よくここまで続いてくれた、
これからも是非是非続いてほしいという、
一途最初に感じたのと同じ感想を胸に会場を後にした