2019年10月24日木曜日

宮本常一

宮本常一(平凡社StandardBooks)読了。高度成長期以前に生まれた僕など、もはや歴史的存在になりつつあるのではないかという読後感。もちろん、宮本が歩きはじめたのは、戦争前の昭和のことで、僕が育ったときには、すでに消えてしまっていた習俗も多いようだけれど、それでもまだ、僕自身の記憶とつながっているものを、宮本の文章に見出すことができる。「共同井戸」に描写されている風景など、それが、戦前のものなのか戦後のものなのか定かではないのだけれど、僕自身の記憶と合致する。ちなみに、僕自身の一番古い記憶は、母親が他の女たちと一緒に川で洗濯している横で遊んでいるというもの。たかだかーあえて、たかだかという言葉を使うけれどー60年前までーつまり、高度成長期を迎える前の日本の田舎では、川で洗濯する風景は当たり前のようにあったということなのだ。で、おそらく、このような生活の風景は、戦前戦後をまたぎ、変わることなく続いていたにちがいないのだ。それにしても、平凡社のこのシリーズはシブイ。


2019年10月23日水曜日

個人教授と個別稽古

個人教授と個別稽古はどう違うんですかと、時々訊かれる。
たしかに紛らわしいし、人によって説明のしかたも理解のしかたも違っていたりするので、ここでは、等持院稽古場風な解釈を与えてみる。

個人教授は、わかりやすくいってしまえばマンツーマンレッスン。坐法臥法といった稽古会の必須項目を稽古する。稽古場には必須項目が山のようにあるからー随伴行気、観点などなどーテーマには事欠かない。公開講話の復習もやる。こちらから「今日はこの稽古を」と提案する場合もあるし、「今日はこれについて稽古したい」と会員の側から言ってくることもある。両対応です。

一方、個別稽古は、整体指導室で行なわれている「操法」に該当する。稽古場的にいえば、相互内観。稽古場では操法を受けることも稽古として位置付けている。操法を受けるときに坐法臥法を行うことで、稽古という自覚を促しているともいえる。つまり、操法を受けるとは、内観力を育てる稽古を行なっているということ。

さて、等持院稽古場においては、個人教授、個別稽古を組み合わせて稽古を進めている。個別稽古に来た人にも、いきなり操法を行うのではなく、個人教授的な稽古をひとつやり、それから操法に移るという流れ。四年間やっているうちに、こういうスタイルが定着した。

2019年10月18日金曜日

役に立つ以前

ここでの稽古には合掌行気以前、活元運動以前、等々、「以前」がつく稽古が多い。そもそもが、師匠の提唱するのが「消える整体」だからして、基本、ここでは役に立たない整体を目指している。役に立たないを目指すとは、役に立つ以前を目指すということで、つまりはお百姓さんのいうところの土づくりの部分にあたる。この百年、僕らは、地中からモノを取り出してきては、それらを加工して、役に立つものに変化させ、さらには、ぼくら自身を役に立つ存在に変容させていくことで、豊かさと呼ばれているものを実現させようとしてきたのだけれど、結果として、どんどん土地は痩せて、人も痩せてきてしまったのではないだろうか。いま、「せうそこ」の逆バージョンを考えていてーさっき、思いついたのだけれどー整体を学んだことのある、いろんな分野のプロと呼ばれる人たちに、「いかに整体が役に立たないか」を楽しそうに語ってもらおうという企画なのだけれど、実現可能性はあるかしらね。

2019年10月14日月曜日

ゴーヤ収穫

ゴーヤの収穫継続中
3個収穫すると、葉っぱの間にあたらしい小さな実を同じ数だけ発見する
なので、日差しを部屋に迎え入れたい季節に入っているのに、グリーンカーテンを外せない
ゴーヤはまだ小さな黄色の花をつけ、
それを目当てに小さな蜂や蝶が集まって来ているから、無下には扱えない
収穫したゴーヤは30個は下らないだろう
おかげで、ゴーヤのレシピは日々ふえ続けている


2019年10月6日日曜日

浄水器をつくってみた

ツイッターのリツイートで回ってきたペットボトル利用の浄水器というのに目が止まった。ちょうど浄水器のフィルターを交換しなきゃとおもっていたタイミングだったので、一も二もなく一歩を踏み出した。浄水器のフィルタは、結構高価で、どうすれば、消耗品で利益を上げようとするメーカーのビジネスモデル(プリンタもそうですね)から逃れられるか考えていたので、ぴったりの企画。

肝となる浄水器のヘッドは、ダイナミックラボが制作販売をはじめたPBP-01。はじめて3Dプリンタで作られたものを利用する機会となった。売値は送料込み2000円とそれなりなのだけれど、データは公開されているから3Dプリンタにアクセスのある人であれば、自作することができる。

自分で用意するものはペットボトルとホース類、そして活性炭。初期投資は避けられないし、メンテナンスも必要。それでも少しだけ脱アマゾンできたような(もっとも活性炭はアマゾン経由で買った)気がする。

*追記 いざ稼働させてみると、あちこちから水漏れが発生してきたので対応中です (10/8)


2019年10月2日水曜日

10月

9月は暑い日が続いたせいか、ずいぶん長く感じられた
月末の稽古会も結局、麻の稽古着で通し、10月に入っても麻のままである
つまり10月に真夏の格好でいる
10月に入れば季節は変わるだろうと、新年を迎えるような心持ちでいたのだが、
迎えてくれたのは涼しさではなく消費税増税だったというオチのない話
でも、10月に入って、ちょっと小さな火が点いた感がある
消費増税に文化庁に関西電力
もう笑っている場合じゃないな
ずっとずっとずーっとやられっぱなしだったけど、とうとう堪忍袋の緒が切れた
怒ることにきめた

2019年9月30日月曜日

9月の読書

今月は読書月間、だったらしい

北斎漫画、動きの驚異* 藤ひさし・田中聡 河出書房新社 2017
武器としての世論調査* 三春充希 ちくま新書 2019
そろそろ左派は<経済>を語ろう* ブレイディみかこx松尾匡x北田暁大 亜紀書房 2018
流れに抗して* 鶴見俊輔 SURE 2013
私のエッジから観ている風景* 金村詩恩 ぶなのもり 2017
歌仙 一滴の宇宙 * 岡野弘彦・三浦雅士・長谷川櫂 思潮社 2015
秩序なき時代の知性 * 佐藤優+ ポプラ新書 2016
終わりと始まり2.0* 池澤夏樹 朝日新聞出版 2018
はしっこに、馬といる* 河田桟 カディブックス 2015
馬語手帖* 河田桟 カディブックス 2012
沼地のある森を抜けて* 梨木香歩 新潮社 2005
ゴリラの森、言葉の海* 山極寿一・小川洋子 新潮社 2019
バルパライソの長い坂をくだる話* 神里雄大 白水社 2018
居るのはつらいよ* 東畑開人 医学書院 2019
こんなとき私はどうしてきたか* 中井久夫 医学書院 2007
82年生まれ、キム・ジヨン* チョ・ナムジュ 筑摩書房 2018
ヒョンナムオッパへ* チョ・ナムジュほか 白水社 2019
クルマを捨ててこそ地方は甦る* 藤井聡 PHP新書 2017
インフラ・イノベーション* 藤井聡 育鵬社 2019
最後の頭取* 河谷禎昌 ダイヤモンド社 2019