2023年3月9日木曜日

半世紀 3 身体

十年サイクルで教育のことを書きたくなるらしい。10年前、「なぜ身体教育なのか?」と題した文章を書いている。いま書いたとしてもいく同工異曲、大同小異のものしかでてこないと思うが、どのような小異になるのだろう。

1970年代後半から80年代にかけ、僕が「culture shock fever」と呼んでいた、「異文化への適応過程における体調不良とその経過」というテーマは、そのまま、「体験学習という理念は、どのように実現されうるのか」というテーマに横滑りしていくし、「人はどのように学ぶのか?」という大テーマに敷衍していくこともできる。この時点ーおそらく1970年代後半あたりーに大きな岐路があったらしい。もっとアカデミックな「教育学」に向かっていれば、ちがった人生が展開していたのかもしれない。ほんと、パラレル・ワールド

ところが、学びにおけるキーワードとして「身体」が浮上してくる。ここから先は、もう整体の独壇場といってもよい。言い換えると、整体の学びを深めていく以外、自分自身のテーマの追求はあり得なくなってしまう。これは大変だ。整体協会には整体協会の掟がある。

(つづく)

2023年3月8日水曜日

半世紀 2 ライフワーク

いまを起点にして半世紀前を振り返るというのは危険を伴う。
そこから現在に至る道筋を自分に都合のよい物語として描いてしまうことになってしまうだろう。なんせ、その時には、自分の未来がどのように動いていくのかまったく未知数だったわけだから。事後的に振り返れば、ああ、あの時代、自分がどのような段階にいて、なにをやろうとしていたのだと記述することは可能だろう。でも、それでよいのかという疑念は拭えない。

ライフワークというのは、その人がどのような異化感を人生のどの段階で何に対して持ったかによって決定されるのではないかというのが、僕の仮説。もちろん異なった経緯でライフワークと出会うことだってあるに違いない。僕の仮説が僕一人にしか適用されなくってもぜんぜん構わない。実際、ライフワークがライフワークとして意識される、あるいは浮上してくるのは、そうとう後の段階であったりする。

ひとはなぜ海外に行って、3ヶ月暮らすと体調を崩すのだろう?というのが一途最初に浮かんだ疑問だ。僕自身そうだったし、周りを見回すと同様の経験をしている人は多かった。もちろん個人差は大きくて、いきなり体調を崩す奴もいれば、一年経った頃、ガツンと来る奴もいる。それを経験した後で、異文化への馴染み度が一気に変化する。不思議だった。このような事例に気づいたのは、おそらく整体の考え方が僕に入りはじめた時期と重なる。1970年代の後半、地球をひと回りして帰ってきて数年後のことになる。

(つづく)

2023年3月7日火曜日

半世紀 1 1973年

はじまりは1973年。
それから半世紀が経ったことになる。
岡山の田舎で過ごした20年ののち、僕は太平洋を渡った。それが1973年の8月。
旅は20ヶ月後の1975年4月まで続き、そこから、整体に出会うまでさらに3年。
コロナ期の前には、第二次ワールドツアーなども計画していたのだが、どうもそのような気配はない。静かに四国遍路を続けることにする。

1973年と2023年
半世紀の間に世界は変わってしまった。
1973年、世界の人口は39.2億。それがいまや79.7億人だという。
もっとも、日本の人口は少し増えたとはいえ、1.087億に対して、1.246億。
すでに人口減少期に入っているからー去年1年で80万人減!ー1973年レベルには、すぐ戻ってしまうだろう。
人口の変化は多くはないが、人口構成割合は大きく変わった。
15歳までのこどもの人口比率は1973年で24.3%、それが今や11.9%.
一方、65歳以上の老人比率は、7.9%から28.9%に上昇、つまり少子高齢化社会。

1973年に1ドル360円という固定相場時代は終わったが、僕の記憶には1ドル300円というレートがしっかり刷り込まれている。国際電話の料金は3分3000円。携帯電話はまだない。インターネットも無論ない。世界は今よりもずっと広く、ずっと遠かった。

(つづく)

2023年2月28日火曜日

風邪の効用

手元にある風邪の効用 は昭和37年度版。出版元は社団法人整体協会出版部(住所は北多摩郡狛江町)とあるから、瀬田に本部道場ができる直前くらいの頃になるのか。90頁に満たない小冊子である。

60年前に風邪の「効用」を説くことの先進性というのは、いまの時代からは逆にわかりづらいことなのかもしれないが、病気などないと言い切る野口晴哉のラジカルさの根本に(あら、意味重複)、誰もが引く風邪を持ってきて、さらに、お風呂の入り方ひとつが「技」なのですと言うところにあらためて唸ってしまうのです。



2023年2月27日月曜日

2月の読書

インド残酷物語* 池亀彩 集英社新書 2021
日本の民家一九五五年* 二川幸夫 エイディーエイ・エディタ・トーキョー 2012
土と内臓* デイビッド・モンゴメリー/アン・ビグレー 築地書館 2016
46年目の光* ロバート・カーソン NTT出版 2009
<自然>を生きる* 福岡正信・金光寿郎 春秋社 1997

讃岐うどん

発熱してから平温に戻るまで丸3日。ここまでは教科書通りの経過。風邪の症状が出てきたのは、熱の変化終わった後で、ここからだらだらと十日近く、鼻が出て、寝汗をかくという状態が続いている。コロナ3年間の後始末なのか、七十代に向けての再組織化なのか。

回復期に食べたというか、唯一食べられたのが禁糖用に買い置いていた乾麺の讃岐うどん。ちゃんと昆布と鰹節で出汁を取るところからやる。これだとお腹にするりと収まり、収まり心地も良い。一把80gで2人分の一食。食べすぎるということがない。朝からうどん食べるなんて、人生はじめてのことだ。



2023年2月17日金曜日

風邪

ひさしぶりに風邪を引いた。
妙に熱っぽいぞと思ったのが一昨日の昼。ちょっとだけ期待して、体温計を引っ張り出してきて測ったら38度5分。なんだ39度には届いてない。それでも、最近は平温が36度くらいしかないので、発熱といえば発熱。翌朝は37.5度に下がっていたが、汗もかいていないし、熱がこもった感じはあるので、もう一度、体温は上がるだろう。
昨日の午後から再び、熱が上がりはじめ、夜の間に発汗して下着を3回取り替える。それにしても、喉が痛いとか頭痛がするとか、風邪の症状はまるでなく、体温の上がり下がりだけという風邪もめずらしい。今日の朝になって、体温は36.5度。これで、平温以下に動いていけば、教科書通りの経過ということになる。
発熱中の夢というのは、なぜか哲学的な内容になる。うまく言語化できないし、記憶そのものがおぼろげなのが難点だが、夢の中でのやりとりに同意していた感触だけは残っている。