近現代日本の民間精神療法* 栗田英彦・塚田穂高・吉永進一編 国書刊行会 2019
女たちのテロル* ブレイディみかこ 岩波書店 2019
いぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー* ブレイディみかこ 新潮社 2019
震災風俗嬢* 小野一光 太田出版 2016
銃・病原菌・鉄(下)* ジャレド・ダイアモンド 草思社 2000
犬養毅* 時任英人 山陽新聞社 2002
日蓮主義とはなんだったのか* 大谷栄一 講談社 2019
近くて遠いこの身体(からだ)* 平尾剛 ミシマ社 2014
2020年1月22日水曜日
近代日本の民間精神療法
できるだけ本は図書館で借りて済ますようにしているのだけれど、昨年あたりから、リファレンスの多い分厚い本に挑戦する機会が多くなってしまい、結局、蔵書を増やす結果となっている。こないだ買ってきた「日蓮主義」の本もそうだが、この本も買ってしまうことになるのだろうか。アカデミズムの中で、整体がどのように扱われているのかに興味は勿論あるのだけれど、むしろ、次のような問題意識は、僕自身のものと重なっている。さてお手並み拝見、という感じで読みはじめたところです。
日本近代の科学思想はどのように形成されたのか。歴史的にみるならば、英·米·独·仏·蘭など西欧各国に由来するさまざまな科学思想が、制度化された概念装置がない段階の知的世界へと無秩序な奔流のように流れ込んだことによって形成されたのが、日本近代の科学思想の原型であった。欧米由来のさまざまな科学思想は、翻訳され、紹介され、断片化された形で近代日本の知的世界に移動され、その世界のなかで、欧米においては存在しなかった関係性が作られ、新たな意味が形成された。そこに起きたのは、個々の思想の移植ではなく、個々の思想が互いに関係をもつための新たな言説空間が日本語で形成されたという出来事である。そして、その言説空間では古来の思想と西欧科学思想が混交体を生じ、合理性と神秘性、普遍性と特殊性、近代と前近代、科学と科学外、西欧と日本との往還といった現象がしばしば起こっている。(p.52)
日本近代の科学思想はどのように形成されたのか。歴史的にみるならば、英·米·独·仏·蘭など西欧各国に由来するさまざまな科学思想が、制度化された概念装置がない段階の知的世界へと無秩序な奔流のように流れ込んだことによって形成されたのが、日本近代の科学思想の原型であった。欧米由来のさまざまな科学思想は、翻訳され、紹介され、断片化された形で近代日本の知的世界に移動され、その世界のなかで、欧米においては存在しなかった関係性が作られ、新たな意味が形成された。そこに起きたのは、個々の思想の移植ではなく、個々の思想が互いに関係をもつための新たな言説空間が日本語で形成されたという出来事である。そして、その言説空間では古来の思想と西欧科学思想が混交体を生じ、合理性と神秘性、普遍性と特殊性、近代と前近代、科学と科学外、西欧と日本との往還といった現象がしばしば起こっている。(p.52)
2020年1月9日木曜日
日蓮主義とはなんだったのか
父から受け継いだものを手がかりに、曽祖父角三郎の素性を探ろうとしているのだが、ようとして進まない。家族の伝承として、「朝鮮で犬養毅の身辺警護に当たった」というのがある。等持院稽古場に掛かっている犬養さんの揮毫は、曽祖父に贈られたものであることは間違いがない。どういうかたちで犬養さんと出会ったのかは不明。同郷ということで可愛がってもらった可能性はあるだろう。承政院日記という李氏朝鮮時代の役所の記録に曽祖父の名前を見つけて驚いた。「慶尚北道警察部勤務・警部」とある。1910年、つまり、李氏朝鮮が消滅し日韓併合が行われた年だ。日本帝国主義の先兵として朝鮮半島に居たらしい。しかも警官として。この事実を知るだけで頭ががくらくらしてくる。その後、警察官として国内を転々としたらしい。国立国会図書館のデータベースの中にあった大正6年(1917)の「警察新聞」に深川洲崎警察署長の肩書きでインタビューに答えている。もうとつの手がかりが本多日生の手による「ご本尊」。これも宛名が角南になっている。日蓮宗系の御本尊は真ん中に「南無妙法蓮華経」と大きく書かれ、それを取り囲むように、ありとあらゆる神仏の名前が書かれているのだけれど、ひとつ完成させるのにえらく労力がかかりそうなのだ。こんなもの偉い坊さんが、一介の信徒にわざわざ書いて渡すか? どう考えても、角三郎さん、日蓮主義に深く関わっていたとしか思えない。おまけに、まったくの偶然なのだけれど、亡くなった父が最晩年を過ごしたのが国柱会の運営する老人ホームだったりする。五年前にこれにつながることを「日蓮宗のことなど」と題して少し書いているのだけど、調査はなかなか進展してこなかった。ここにきてやっと手がかりになりそうな本と出会った。昨年出版された『日蓮主義とはなんだったのか』(大谷栄一著 講談社)。今年の読書はここから始めます。600頁に及ぶ大著。
【追記1】近代の人名はアジ歴で検索するのが一般的です、と知人に教えられました。なるほど。
【追記2】第五章まで読み進んできました。(1/14)「日蓮主義はどのように天皇主義と接続したのか?」というのがずっと疑問としてあったのだけれど、セイロンの仏教復興運動家であるダルマパーラという僧が1902年に来日した折、田中智学と面会し、「セイロンの歴史の言い伝えとして、約2500年前、インド王族の高級貴族五百名が海を越えてどこかに行った」という話を伝えたとある。智学は、この貴族を神武天皇と解釈し、みずからの国体論に取り込んだ。(p.159)
【追記3】手元においてじっくり読むべく、MARUZENにて新刊購入(1/17)
【追記1】近代の人名はアジ歴で検索するのが一般的です、と知人に教えられました。なるほど。
【追記2】第五章まで読み進んできました。(1/14)「日蓮主義はどのように天皇主義と接続したのか?」というのがずっと疑問としてあったのだけれど、セイロンの仏教復興運動家であるダルマパーラという僧が1902年に来日した折、田中智学と面会し、「セイロンの歴史の言い伝えとして、約2500年前、インド王族の高級貴族五百名が海を越えてどこかに行った」という話を伝えたとある。智学は、この貴族を神武天皇と解釈し、みずからの国体論に取り込んだ。(p.159)
【追記3】手元においてじっくり読むべく、MARUZENにて新刊購入(1/17)
2020年1月6日月曜日
2019年12月30日月曜日
12月の読書
名文探偵、向田邦子の謎を解く* 鴨下信一 いそっぷ社 2011
銃・病原菌・鉄(上)* ジャレド・ダイアモンド 草思社 2000
ハノイ滞在中、戦争博物館というのがあるというので見学に行ってみた。軍直轄の博物館のようで、国威高揚を目的としている。展示のしかたなど洗練とはほど遠いものなのだけれど、フランス、アメリカを相手に数十年にわたる戦争を戦いつづけたプライドは伝わってくる。屋外に戦闘機、戦車が無造作に置かれているのだが、目を引いたのは、撃墜された米軍戦闘機(だとおもう)が地面に突っ込むかたちで置かれている「作品」だった。これまで目にしたことのなかった兵器を間近でみてー触ることもできるー戦争は金属によって戦われているのだと合点がいった。兵器は金属の塊であり、そして、美しくない。たしかに、鉄が使われるようになって、農業の効率は格段とあがったというのは、人類史の教えるところであるが、同時に、ヒトは簡単にヒトを殺せるようになってしまったのだ。なんと業深いことだろう。正月休暇の本として、ダイアモンドの著作を選んでみた。
銃・病原菌・鉄(上)* ジャレド・ダイアモンド 草思社 2000
ハノイ滞在中、戦争博物館というのがあるというので見学に行ってみた。軍直轄の博物館のようで、国威高揚を目的としている。展示のしかたなど洗練とはほど遠いものなのだけれど、フランス、アメリカを相手に数十年にわたる戦争を戦いつづけたプライドは伝わってくる。屋外に戦闘機、戦車が無造作に置かれているのだが、目を引いたのは、撃墜された米軍戦闘機(だとおもう)が地面に突っ込むかたちで置かれている「作品」だった。これまで目にしたことのなかった兵器を間近でみてー触ることもできるー戦争は金属によって戦われているのだと合点がいった。兵器は金属の塊であり、そして、美しくない。たしかに、鉄が使われるようになって、農業の効率は格段とあがったというのは、人類史の教えるところであるが、同時に、ヒトは簡単にヒトを殺せるようになってしまったのだ。なんと業深いことだろう。正月休暇の本として、ダイアモンドの著作を選んでみた。
2019年12月23日月曜日
石川合同稽古会(終了)
石川合同稽古会、終了しました。
年末の慌ただしい中の参加、ありがとうございました。
それにしても、湯涌創作の森、素晴らしい会場です。
(12/23)
ーーーーーーーーーーーーーーー
石川合同稽古会、今週末です。
初日21日のコマ(13時〜17時)は、公開講話として、未会員の方の参加も可能です。ただし、前日までにご予約ください。
(12/18)
ーーーーーーーーーーーーーーー
地元組を中心に、申込者10名到達
まだ宿泊にも余裕があるので、関東関西からの参加があるとうれしいです
(11/19)
ーーーーーーーーーーーーーーー
受け付け、始まっています
宿泊を希望される方は、早目にお申し込み下さい
(10/28)
ーーーーーーーーーーーーーーー
石川合同稽古会 2019 12月21日〜22日 ⇨ pdf版はこちら
第2回目の石川合同稽古会を開催します。会場は夏と同じ金沢湯涌創作の森で、今回は、富山在住のライター田中聡さんを迎えての座学も予定しています。
前回8月の募集にあたり、金沢稽古会と白山稽古会のメンバーが一緒に稽古するという意味で合同という言葉を使ったのですが、いざ蓋を開けてみると、富山から関東からと、予想していた以上の広い範囲からの参加があったのは嬉しい誤算でした。こんな会を間延びせず続けられれば、一気に北陸の稽古力の底上げができるのではないか、そんな風に考え、鉄は熱いうちに打てとばかり、第2回目の合同稽古会を企画しました。導入的な内容となった前回からさらに稽古の森に分入っていければと思っています。また、田中聡さんのお話と稽古がどのように響き合うのかも楽しみです。前回の参加者だけでなく、はじめての方、遠方からの参加をお待ちしています。
参加希望者は11月28日までに、申込書に必要事項をご記入の上、お申し込みください。
【日時】
12月21日(土)
13時〜17時 稽古1* 動法と日本文化 (遠藤・角南)
18時〜20時 座学* 見立ての古層 (田中聡)
12月22日(日)
10時〜14時 稽古2 カタと感応 (角南・遠藤)
*印は未会員の参加可 ただし前回8月の会に参加された方は入会が必要です
【会場 】 金沢湯涌創作の森 金沢駅より北鉄バス12番湯涌線 湯涌創作の森下車
【担当】 遠藤日向(金沢稽古会)
角南和宏(白山稽古会・等持院稽古場)
田中聡(文筆家)
【会費】 (稽古1) 4000円 (座学) 2000円 (稽古2) 4000円
全コマ参加の場合8000円
【宿泊】 一人一泊 1500円 (シーツ代、宿泊税を含む) 18名限定
【問い合わせ】
遠藤 rakuendoh@gmail.com 090-3169-2806
角南 dohokids@gmail.com 070-5592-0591
【座学について】
田中聡さんは日本思想に詳しく、著書に「ハラノムシ笑うー衛生思想の図象学」(河出書房新社)、「電源防衛戦争」(亜紀書房)等多数。狛江稽古場で二年にわたり様々なテーマで講義をされてきました。今回のテーマは「見立ての古層」。「見立て」は、江戸時代に俳句や浮世絵、歌舞伎などの諸芸で技法として用いられるようになりますが、それまでは「AをBに見立てる」というような用法はありませんでした。『古事記』の創世神話ですでに使われているその言葉の意味を、古代・中世に「見る」「立つ」ということがどのような意味をはらんでいたかということとあわせて考えてみます。「せうそこ」スタイルを採り、聞き手として角南も加わります。
【申込】
所定の申込書に記入の上、主催者にお渡しください
メールでの申し込みも受け付けます
締め切りは11月28日です
1 氏名(よみ) 2 電話番号 3 メールアドレス
4 住所 〒
5 整体協会の会員であるかどうか
6 希望参加コマ
7 宿泊希望の有無
(10/8)
年末の慌ただしい中の参加、ありがとうございました。
それにしても、湯涌創作の森、素晴らしい会場です。
(12/23)
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石川合同稽古会、今週末です。
初日21日のコマ(13時〜17時)は、公開講話として、未会員の方の参加も可能です。ただし、前日までにご予約ください。
(12/18)
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地元組を中心に、申込者10名到達
まだ宿泊にも余裕があるので、関東関西からの参加があるとうれしいです
(11/19)
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受け付け、始まっています
宿泊を希望される方は、早目にお申し込み下さい
(10/28)
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石川合同稽古会 2019 12月21日〜22日 ⇨ pdf版はこちら
第2回目の石川合同稽古会を開催します。会場は夏と同じ金沢湯涌創作の森で、今回は、富山在住のライター田中聡さんを迎えての座学も予定しています。
前回8月の募集にあたり、金沢稽古会と白山稽古会のメンバーが一緒に稽古するという意味で合同という言葉を使ったのですが、いざ蓋を開けてみると、富山から関東からと、予想していた以上の広い範囲からの参加があったのは嬉しい誤算でした。こんな会を間延びせず続けられれば、一気に北陸の稽古力の底上げができるのではないか、そんな風に考え、鉄は熱いうちに打てとばかり、第2回目の合同稽古会を企画しました。導入的な内容となった前回からさらに稽古の森に分入っていければと思っています。また、田中聡さんのお話と稽古がどのように響き合うのかも楽しみです。前回の参加者だけでなく、はじめての方、遠方からの参加をお待ちしています。
参加希望者は11月28日までに、申込書に必要事項をご記入の上、お申し込みください。
【日時】
12月21日(土)
13時〜17時 稽古1* 動法と日本文化 (遠藤・角南)
18時〜20時 座学* 見立ての古層 (田中聡)
12月22日(日)
10時〜14時 稽古2 カタと感応 (角南・遠藤)
*印は未会員の参加可 ただし前回8月の会に参加された方は入会が必要です
【会場 】 金沢湯涌創作の森 金沢駅より北鉄バス12番湯涌線 湯涌創作の森下車
【担当】 遠藤日向(金沢稽古会)
角南和宏(白山稽古会・等持院稽古場)
田中聡(文筆家)
【会費】 (稽古1) 4000円 (座学) 2000円 (稽古2) 4000円
全コマ参加の場合8000円
【宿泊】 一人一泊 1500円 (シーツ代、宿泊税を含む) 18名限定
【問い合わせ】
遠藤 rakuendoh@gmail.com 090-3169-2806
角南 dohokids@gmail.com 070-5592-0591
【座学について】
田中聡さんは日本思想に詳しく、著書に「ハラノムシ笑うー衛生思想の図象学」(河出書房新社)、「電源防衛戦争」(亜紀書房)等多数。狛江稽古場で二年にわたり様々なテーマで講義をされてきました。今回のテーマは「見立ての古層」。「見立て」は、江戸時代に俳句や浮世絵、歌舞伎などの諸芸で技法として用いられるようになりますが、それまでは「AをBに見立てる」というような用法はありませんでした。『古事記』の創世神話ですでに使われているその言葉の意味を、古代・中世に「見る」「立つ」ということがどのような意味をはらんでいたかということとあわせて考えてみます。「せうそこ」スタイルを採り、聞き手として角南も加わります。
【申込】
所定の申込書に記入の上、主催者にお渡しください
メールでの申し込みも受け付けます
締め切りは11月28日です
1 氏名(よみ) 2 電話番号 3 メールアドレス
4 住所 〒
5 整体協会の会員であるかどうか
6 希望参加コマ
7 宿泊希望の有無
(10/8)
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